服作り

服を作る

周りの状況の変化に目もくれず

服を作る

ライトで内輪で烏合なイベントにも顔を出さず

服を作る

有名な会社とポッと出のブランドの大きなショーの話を耳に挟みつつ

服を作る

ミシンの前に座る

アイロンをかけた紙に製図用のシャーペンで頭の中にある形をアウトプットするかの如く線を引く

机の上でハサミを使い布を切る

8000mから5000mの糸をボビンに巻き

小さなネジを回し糸調子をその生地に最適になるように調整する

縫う箇所とその後の使用に耐えれるように運針幅を決める

服を作る

『やってる』『やってない』の他者からの判断基準は現代なら「見せる事」が第一条件

知ってる

SNSなり何なり「見せる」事が動いている事の証明なんだろう

申し訳ないな

服作るのは頭と神経と感覚と両目と両手を同時に使う

その時他の事は出来ない

今まで世の中に存在していなかった物を現実に出現させる行為はそれなりの力を使う

見せる事はなかなか難しい

隣で見ていてくれるならいくらでも見せれるが

服を作るのはそんなに簡単じゃない

色々な所で見かけるあのニューカマーとかが業界人や名の知れた先輩に媚を売って

ライトな服作りで金儲けとフェイムの算段を立てている時

私は一人ミシンに向かいオーダー頂いた人に最善の服を届けれるように

布地を組み立てる

その間何も更新しない私に久しぶりに会った人や先輩はこう言う

『最近どうよ?』『やってる?』『もっと動いた方がいいんじゃないの?』

申し訳ないな、分かりづらいのは重々承知してるが

やってるよ

服を作ってる

服の事を考えてる

分かりにくい私の思想や思い、気持ちは全て服に込めてある

動いてなかったと思われてる時間の全てを物の中に込めた

簡単に作る事も可能だが最善と思えないなら作らない

簡単に作ってすぐ外に出かけて根回しする様な奴の服は私は着ない

言わせて頂くなら

『真剣に服作ってたらそんな色々遊びまわる時間なんてねーんだよ坊ちゃん』

ってとこか

あと服一着も縫った事ないのにデザイナーとかどうだごちゃごちゃ言ってんじゃねーよ

とミシンの上で打ち込み

UPしたらまた服作りに戻る日常

また今日も私は服を作る